誕生日
駄文~大戦?~:ダブルS NO.3 2006.5.21作

駄文~大戦?~

スポンサー広告


スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



*Edit TB(-) | CO(-) 

ダブルS


ダブルS NO.3 2006.5.21作


びった~ん!
痛ってぇ~!
女は怒りの形相で俺の頬を叩いた。
後ろで「やはり無理か・・・」と呟く声がする。
女は後ろの人物に礼をすると、コートを持って部屋から出て行った。
俺は、叩かれた頬をなでなでしながら、後ろを振り返る。
後ろには椅子に座った人物が一人。
憎らしいぐらい、何事もなかったかのようにペンを走らせている親友の姿がある。
しばらくたって、ぴたりとペンが止まった。
親友が大きく息をついて、ノートを閉じる。
そのあと俺を見て軽く微笑した。
「ご苦労様です。これで出来ましたよ」
「まったくだ、これで俺に利益はあるのか?」
「さあ?それなりにおいしい思いはしたでしょう?」
・・・親友の言葉に棘を感じるのは俺だけか?
「ところで龍之介。お前、やはり無理か・・・っていったな。俺はおとす気満々だったのに」
「無理ですよ」
「・・・あっさり言うなよ」
「この獅子天崩しは、最初から、らぶらぶ同士がやるものですよ。途中から好きになってもらって、なんて無理ですよ」
「・・・龍之介、らぶらぶって言った時、ちょっと赤くなったぞ」
「・・・私のことはいいんです。それよりあなたはなぜ上半身裸なんですか。彼女だって仕事だから頑張ってたんですよ」
「そ、それは・・・」
だってあの何太后だぞ。
そりゃ、密着したいじゃないか!
あわよくば・・・という思いもあったが、それは夢と消えたわけだし。
軽くため息をついたとき、龍之介が考え込んでいることに気づいた。
「龍之介?」
少し考えながら、言葉を選ぶように龍之介が口を開いた。
「この獅子天崩しは、はたして男女間だけで成り立つのか?男同士、女同士でも効果はあるのか?」
俺の返事も待たずに続ける。
どうやら独り言に近い。
「もし、この効果が実証されれば・・・」
また考え込む龍之介。
やがて、意を決したのか俺を見た。
「試してみましょう」
「何を?」
いまいちつかめないんだが・・・。
「私たちで、獅子天崩しをやってみるんですよ」
俺の背後で、流されちまえ~とばかりに川が決壊した。
「何を言い出すんだ?」
「だから試しに」
「俺たちは、らぶらぶじゃないぞ」
「だから試すんですよ?なにか問題が?」
「ありまくりだろ!俺たち男同士だぞ!」
「親友だからいいでしょ?」
「かわいく言ってもダメ!」
何故俺だけ、ぜーぜー言ってる!
・・・いや、ちょっと待て。
これはいつもの冗談に決まってる。
なんだか慌ててる俺のほうが、おかしいと思うのは何故なんだ。
「わかった。やってやろうじゃないか」
胸をはって答える。
「別に威張って言うほどのものですか?」
「よし、こい!」
「やっぱり持つべきものは親友ですね」
言いながら上着を脱ぎ、ネクタイを外そうとしている。
「ちょっと待て。何をする気だ」
「あなたが上半身裸だから、私もそれに習ってみようと」
「習わなくていい!俺が服を着る!」
慌ててシャツを取・・・る前に龍之介に取られた。
にっこりと微笑む龍之介。
や、やばい。
うわ~ん、貞操の危機!
って、そんな訳ない。
こいつは、普通に女が好きだったはずだ。
そして、どうして俺はこんなに動揺してるんだ!
そんなことを考えてている間にも、龍之介はシャツのボタンをはずし始めた。
一つ、また一つとはずしていく。
全部はずし終わって、ワイシャツを脱ぐ。
「さあ、始めましょうか」
俺の身体が斜めに揺らいだ気がした。
ホテルの一室、薄暗い照明、上半身脱いでる親友、そして上半身裸の俺。
めくるめく禁断の世界・・・。
妄想が妄想を呼び・・・。
わ~、ギブアップ!
「わ、わかった。俺が悪かった。ごめん!」
意味もなく謝ってしまった。
軽くため息をつく龍之介。
「彼女にも、そう言ってあげればよかったんですよ。せっかくお膳立てしてあげたのに・・・」
「え?」
「まさかここまですることになるとは思ってませんでしたけど、ね」
自分の格好を見て肩をすくめる龍之介。
ワイシャツを着ながら口を開く。
「今日はゆっくりしていってください。この部屋は明日までとってありますから」
龍之介は身支度を整えると、上着を持って部屋から出て行った。
パタンとドアが閉まる音。
それが合図だったかのように、俺はベッドに座り込む。
俺、やっぱり騙されてた?
そういえば、前に何太后がいいって言った記憶がある。
それもかなり昔の話だ。
律儀に覚えていたのか・・・。
まだ頭がぐるぐるしている。
ベットに横になって、今日のことを思い出してみる。
ずっきゅんときちゃった何太后、彼女とした獅子天崩し、途中でなぜか怒り出し叩かれ損(?)な俺、親友のはだ・・・いやこれは別にいい。
そんなことを考えているうちにいつの間にか寝てしまった。

夢の中は裁判所。
何太后や龍之介が俺を弾劾する。
何言ってるかはさっぱりわからないが、どうやら俺は刑を受けるらしい。
両手を後ろ手に縛られて憔悴しきってる俺を見て、何太后が笑う。
くすくす、くすくす。
笑い声さえも甘く響く。
上から見下ろしながら、両手で俺の顔を上げさせる。
ゆっくりと近づいてくる顔が・・・よく見ると何太后じゃない!
りゅ、龍之介?!
ちょ、待っ・・・。

「うわぁ~!」
何かを吹っ飛ばした。
見なれない天井に、和風の部屋。
右側に甄と姫が、左にカメラを構えたむつーがこちらを見ている。
あれ?
ここはどこ?
そんなことを思ってるうちに、周りが騒がしくなった。
むつーはカメラを下げて、どうしよう、映しちゃったよ、と呟いている。
荀平さんが大丈夫や編集がある、とむつーの肩を叩いている。
甄はどんどん怒りの形相に、姫は俺をみて固まっている。
「・・・はやく・・・隠しなさいよ」
恐ろしく低い声だ。
俺の格好って・・・。
いやん♪
浴衣がはだけて、帯だけお腹付近に・・・。
パンツはいててよかった~。
ふわっと俺の前に布団が掛けられる。
見ると龍之介の姿が・・・。
龍之介も困ったような顔をしている。
「どうやら、寝起きドッキリだったみたいですよ」
「ドッキリ?俺たちの?」
「いや、彼女たちがやられたからですよ。それで、みたいですけどね」
ああ、それならわかる。
いや、それなら・・・。
俺はむつーを指差す。
「なぜ、カメラが回っているんだ!」
「それは記念らしいですよ」
「き、記念・・・」
くらくらする・・・。
貧血かしら?
「さあ、皆起きたわね!」
辺りを見回す甄。
どうやら俺たちご一行はこの部屋に集まっているらしい。
人数を数えて甄がつぶやく。
「足りない・・・一人いないわ・・・」
一人一人確認しながら、ふとむつーのほうを見た。
「む、つ、ー、くん、あなたのお友達は?」
笑顔で言うその声音に、この場にいた皆の温度が一気に下がった。
「あ、いや、その・・・」
かわいそうなぐらい、しどろもどろのむつーだったが・・・。
「ん?」
「・・・部屋で寝てます」
ちょっと間があって、どうしようもないと判断したらしい。
そして甄は荀平さんを見る。
「荀平さん♪」
荀平さん、無条件降伏。
黙って鍵を差し出した。
「さあ、行きましょ♪」
甄はむつーたちの部屋に突撃するために部屋を出て行った。
「いこっ♪」
姫がむつーの手を引っ張って促す。
いつもならここで、嫌味のひとつでも言うんだが・・・。
今日は、むつーのそのちょっと歪んだ眼鏡に免じて許してやろう。
そのまま、3人がいなくなった・・・残ったのは、4人か。
獅子天さんが呆然としている。
そりゃ、あれだけ騒がしかった連中がいなくなったから・・・じゃなく、ダブルSの実態を見てしまったからじゃないか。
ここはフォローをしておかなければ・・・。
「獅子天さん?」
「あ、TOM9さん。いや~、びっくりしました」
「いや、今のは・・・」
「ダブルSは行動力がありますね。普段の2人からは想像がつきませんが・・・ますますファンになりましたよ」
「そ、そうですか・・・」
荀平さんと目が会う。
「ま、ええやないの。それから、あれ編集して皆に送りますわ」
「放送するんですか?」
「出来るとこだけ・・・やね。君らのは無理やし・・・いい画はとれたから」
満足そうに言ってるけど、荀平さん。
本当に放送するのか?
しかし、いい画がとれたというのは本当だろう。
「男前に編集してくださいよ、荀平さん」
「う~ん、それなりに・・・」
なんですか?その煮え切らない答えは・・・。
ま、いいか。
これも、またいい思い出になることだろう。

温泉旅行から帰った後のことをちらっと話そうか。
荀平さんが編集したというDVDが送られきたり(やはりうまい編集がされていた)、むつーが姫と2人きりで眼鏡を見に行ったり(一時パニックが起きたらしい)、獅子天さんから饅頭が送られてきたり(包装紙に『非売品☆限定ダブルSバージョン』と入っていた)と、いろいろあった訳だが・・・それはまた別の時にでも話すとしよう。

-おしまい-
スポンサーサイト



*Edit TB(0) | CO(0)

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。